リラックスして、落ち着いて!」とインストラクターが遠くから叫んだ。
新しい
2026-02-19
リラックスして、落ち着いて!」とインストラクターが遠くから叫んだ。
その朝、波はそれほど大きくなかったけれど、心臓がドキドキするには十分だった。何度転んだか分からない。塩水は鼻や口に入り、まるで心の中までしみ込んだようだった。
「大丈夫、リラックスして!」とインストラクターが遠くから叫んだ。
風が顔に触れ、波がやさしく背中を押す。そして私はボードの上で、照れくさそうに微笑んでいた。かっこいい満面の笑みではなく、信じられない気持ちが混ざった、ちょっと恥ずかしい笑顔だった。
「えっ…立ってる…立ってる!」と私は小さな声で言った。波に聞こえたら、また落とされてしまいそうで。
ビーチから「イエース!グッジョブ!」という声が聞こえた。
うれしさのあまり、インストラクターのほうを振り向いて笑顔を見せようとした。その瞬間――もちろん、バランスを崩してしまった。
